「新しい難病対策の推進を目指す超党派国会議員連盟」が誕生!
 9月6日、今国会会期末の忙しい最中、参議院議員会館講堂にて、「新しい難病対策の推進を目指す超党派国会議員連盟」設立総会が行われました。
 超党派による難病対策推進のための国会議員連盟の設立は、JPAをはじめ多くの患者団体が長年願いつづけてきたものです。この設立総会には、短期間での連絡にもかかわらず、全国から結成を見守ろうと、56の患者・家族団体140人余りが会場を埋めました。また、世話人からのよびかけに応えて、辻厚生労働副大臣を含む国会議員本人が54人も参加。秘書の代理出席もあわせて100人近い数の議員が参加しました。
 会場の両側の壁には、出来上がったばかりの「難病・慢性疾患全国フォーラム2012」のポスターがたくさん貼られたなか、会場の3分の2を患者団体の参加者で立錐の余地なく埋まり、テーブルには各団体の立て札が林立するなかを、予定の時間を5分ほど遅れて江田康幸衆議院議員の司会で設立総会が始まりました。
 まずはじめに各党世話人代表のあいさつ。民主党・谷博之参議院議員、自民党・衛藤晟一参議院議員、国民の生活が第一・中村哲治参議院議員、公明党・渡辺孝男参議院議員、共産党・高橋千鶴子衆議院議員、社民党・阿部知子衆議院議員、みんなの党・上野ひろし参議院議員、国民新党・下地幹郎衆議院議員の順に、各党世話人代表がそれぞれに熱い思いのこもったあいさつを行いました。

 次に、議連結成の経緯と設立趣意書、規約の提案を、この結成総会までのとりまとめにあたった岡崎トミ子参議院議員が行いました。冒頭に岡崎氏は、この超党派議連の結成実現には、JPAが各党に世話人就任のはたらきかけを行ってきたことをあげ、第1回世話人懇談会の際に今国会会期内に議連結成総会を行うと決めた瞬間、その場に臨席していた伊藤たておJPA代表理事の涙ぐんだ顔を見て、患者・家族のみなさんのこれまでの悲願をひしひしと感じたと述べました。そして、40年ぶりにようやく難病対策の抜本的な見直しの扉が開いたこの時期に、超党派難病議連を結成することの意義をのべて、結成にむけての設立趣意書と規約を提案。満場一致の拍手で承認されました。そして会長に衛藤晟一参議院議員(自民)、幹事長に岡崎トミ子参議院議員(民主)、事務局長に江田康幸衆議院議員(公明)を選出し、初代会長となった衛藤議員が「大勢の患者会のみなさんを前に身の引き締まる思いです」と挨拶し、新しい難病対策を大きく推進していく決意を述べました。
 来賓挨拶として辻泰弘厚生労働副大臣(参議院議員)の次に紹介された伊藤たておJPA代表理事は議連結成への感謝を述べるとともに、これまでの医療費助成と研究のみが中心であった難病対策から、患者の就労支援や介護、福祉など総合的なものをわれわれは願っているとして、一度に全ては実現しないかもしれないが、10年後には世界に胸をはれるすばらしい難病対策になるだろう」と熱い期待をこめて要望しました。集まった多くの患者団体を代表して、難病のこども支援全国ネットワーク・小林信秋専務理事、希少疾患からシルバーラッセルネットワークの近藤健一代表代行、難病連からは福島県難病団体連絡協議会の渡邊政子会長の3人が一言づつ発言を行いました。
 最後に、今日来られなかった金澤一郎難病対策委員会委員長・国際医療福祉大学大学院長からの祝辞を玉木朝子衆議院議員が代読し、予定時間を大幅に超過した設立総会は終了しました。
 ようやくできた超党派の難病議連。多くの国会議員がその趣旨に賛同して議連に入会し、私たちの願いを国会に届けるためのパイプ役となってくれることを願って、患者団体は会場を後にしました。
                                            JPA事務局ニュース<No.66> (JPA事務局長 水谷幸司)
    
  

 
copyright©2012 Jpan Patients Association all rights reserved.