Japan Patients Association 
 JPA総会の翌日、例年通り国会請願行動を行いました。今回全国から集められた署名は87万筆で、昨年より増加に転じました。
 請願に先立ち、衆議院第2議員会館の会議室で集会を開き伊藤代表理事から次のようなあいさつがありました。「昨日(総会)の新たな難病対策の議論の中で、新たな希少疾患の人たちをたくさん仲間に入れて、患者会を作ることにみんなで援助していこうということを決めました。と同時に、改革の「提言」のなかで、重症難病患者の負担が増えるのはいかがなものか。重症患者は介護と医療が大変で、負担がさまざまなところで少しずつ増えていくと結局は大きな負担になるのではないかといったご意見をいただいたり、あるいは一見軽症といわれていても薬を飲んで重症化を防いだり進行を遅らせている患者が自己負担になると負担が大きく投薬をやめればかえって重症化するのではないかといった疑問や懸念、あるいは反対というご意見もいただきました。こうした声も国にしっかり届けながら、今の時期は難病対策を法制化にもっていき、がっちりとした基盤を作ることもひじょうに大事です。そうした声もあるということをお伝えしつつ各議員の先生方のご理解をいただきたいと思っております。昨年は衆議院では採択されましたが参議院では通りませんでした。今年は衆参の両方で採択していただけるように先生方にお願いをしてください」。
 同集会では5名の国会議員の方々から激励のごあいさつをいただくと共に30名の秘書さんがお見えになりました。
 集会後は地域ごとに分担して200名以上の議員事務所を訪問、難病・長期慢性疾患、小児慢性疾患対策への協力を訴え、請願提出への紹介議員をお願いしました。そして、請願後は再び会議室でまとめの集会を開き請願状況の報告等を行いました。
 また、伊藤代表理事ら執行部でも、請願とは別に各党の議員事務所を訪問して議員や秘書さんとの懇談を行いました。
                                                                  (藤原)
<事務局集計(6月26日現在)>
【国会請願行動への参加】33難病連+関東近隣の疾病団体から約120名が参加
【集めた署名総数】86万7,602筆(請願集会後にJPA事務局に届いた分も合わせて)
【署名を預けた紹介議員数】(最終)193議員(請願集会後に、公務の都合等で受け取れないと連絡があったり、受け取れると連絡があり、追加訪問をした結果の数字)
【政党・会派別】自民95、民主43、公明22、維新12、共産10、みどりの風3、みんな・生活が各2、新党大地・社民・国民新党・新党改革各1、計193。
(院に提出されたものは、紹介議員および請願代表人とともに衆参両院ホームページに掲載されますのでご覧ください)

請願団体: 一般社団法人 日本難病疾病団体協議会(JPA) 
名 称: 「難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患の総合的対策を求める」国会請願
日 時: 2013年5月27日(月)10:00~15:00
会 場: 衆議院第2議員会館 多目的会議室

日 程: 9:30~  通行証のお渡し (衆議院第2議員会館 ロビー)
10:00~11:00 集会
11:00~  要請行動(班ごとに分かれ、各議員室へ訪問)
14:30~15:00 まとめの集会(同会議室)

署 名 数: 87万筆
紹介議員: 参議院 こちら
衆議院 こちら
結 果: 〈参議院〉 審査未了(首相問責決議により厚生労働委員会が流会し採否なしで閉会)
       〔第185国会で採択の上、内閣送付/平成25年12月6日〕
                                          (2013年12月7日追記)

〈衆議院〉 採択の上内閣送付/平成25年6月26日

*衆参両院での採択は2007年以来、6年ぶりの快挙といえる。
  詳細は事務局ニュースNO.117に記載。
                                          (2013年12月7日追記)
関連情報:事務局ニュース93(PDF)
       事務局ニュース117(PDF)

集会でごあいさつをいただいた国会議員
日本共産党 田村智子参議院議員
昨年は衆議院では採択されましたが参議院では採択されませんでした。理事懇談会では、総合的な難病対策をいま行っているところなので、ある一定の方向での要請項目はいかがなのかということが出されて残念ながら採択に至りませんでした。しかし、それを受けて今回の請願項目は考え抜けれていると感じました。その後、抜本的な対策を求める議員連盟もできました。今回は参議院の厚生労働委員会でもみなさんの請願が採択できるように私も全力でがんばっていきたいと思います。難病対策から外れる人がいないように、広く医療費の支援などが受けられるようにといった要望に応えられるように、私たち国会議員もものを言ってみなさんと一緒にいい難病対策になるように練りあげていきたいと思います。








日本維新の会 上野ひろし衆議院議員
 昨年9月、私も発起人、呼びかけ人として難病対策の議員連盟を立ち上げました。現在総計で100名を超える国会議員が連名となり、難病対策への多くの方々の思いを受け止めています。これで具体的な政策につなげられないということはあってはならないと思います。先ほどもお話がありましたが、対象となる疾患の追加、いま対象となっている疾患への支援が薄くなるようなことはあってはならないと思いますし、難病対策をやっていく上で高額療養費制度等周辺のさまざまな制度を含めた議論もしっかりやっていきたいと思います。また、希少疾病は民間任せでは研究開発が進んでいかない面があります。まさに政府、国、国会議員が光を当てなければいけないのが、希少疾病を含めた難病の研究開発です。








公明党 山本博司参議院議員
 今年は法改正を含めて難病支援がどこまで進められるかという大事なときだと思っております。具体的な医療費助成に関して、どういった形で対象が入ってくるのか。既存の方々にとっては支援が薄くならないのか。また、外れる方々はどのように支援の枠を広げていくのか。こういった議論を深めていかないといけないと思います。また、再生医療や創薬は国をあげて取り組みを進めていこうということでございます。しかし、そのためには財源をどのように確保するかということを抜きに前に進まないということもございます。この分野は超党派での議連もできましたし、与党の中にもしっかり進めて行こうという同志もたくさんおられますので、しっかり団結しながら皆さまの請願が実現できるように取り組んでまいる決意でございます。








自由民主党 三ッ林裕巳衆議院議員
 私は議員になる前は医師をしておりまして30年近く埼玉で自治体の病院に勤務しておりました。そういった中で難病に取り組んでおられる多くの方がおられること、そして医師や看護師なども一緒になって難病で悩んでおられる方や家族でご苦労なさっておられる方をサポートしている姿を見ております。こういった中で、やはり皆さまのご意見、そして国に対する考え方をしっかり承ることが私の仕事だと思っております。筋ジストロフィーなど多くの難病がありますが、再生医療の分野等でいま明るい兆しが見え始めております。まだ時間はかかるかもしれませんが、私も皆さまと一緒になって取り組んでいきたいという気持ちでございます。今後とも皆さまのご指導ご鞭撻をお願い申し上げて私のあいさつといたします。








自由民主党 塩崎恭久衆議院議員
 医療にはお金が掛かることでありますから、我々はどのように財源を確保しながら先が見えないでご苦労されている難病の皆さま方に少しでも安心していただける体制を作れるかということです。消費税を上げることに根っこから賛成の方はそうはいないのですが、医療が良くなるなら、あるいは年金が安定的になるならということでご了承いただき、今回は2段階にわたり上がることになりました。この財源を本にして何をするかということで、役所でも考えていますが、予算というのは政治がきちんと配分していくものでありますから、国会でもって議論して決めていかねばなりません。超党派の議員連盟ができていることでもありますから、皆さまの声もお伝えいただき、責任ある対応ができるように我々も努力していきたいと思います。









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会場からの訴え

伊藤代表理事と公明党山本博司議員(右)

北海道難病連と自民党中村裕之議員(中央)

請願項目
1. 医療、福祉、年金、介護、就労支援などを含めた総合的な難病対策の実現を急いでください。
2. 高額療養費制度の見直しを行い、患者負担を軽減してください。生涯にわたって治療を必要とする難病や長期慢性疾患の医療費助成施策の充実を図ってください。
3. 難病・慢性疾患の子どもたちの医療費助成制度の拡充、特別支援教育の充実をすすめてください。特に小児慢性特定疾患治療研究事業対象者の大人への移行期支援の充実をはかってください。
4. 全国どこに住んでいてもわが国の進んだ医療が安心して受けられるよう、専門医療の充実を図るとともに、医師、看護師、医療スタッフの不足による医療の地域不平等の解消を急いでください。
5. 都道府県難病相談・支援センターの活動の充実と患者・家族団体の活動を支援し、難病問題についての国民的な理解を促進するため、全国難病相談・支援センターの設置を検討してください。

署名用紙〔B4表〕(PDF)

署名用紙〔B4裏〕(PDF)


 
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