本文へスキップ

難病の日

「日本における倫理的連携のためのコンセンサス・フレームワーク」に森幸子代表理事が署名
2018年7月18日〜20日の3日間、東京アメリカンクラブにおいて「2018 APEC ビジネス・エシックス・フォーラム(東京会議)」が開催されました。このフォーラムは、APEC が策定した倫理原則コンセンサス・フレームワークを普及させるために、APEC各国の患者団体・医療関係者・製薬団体関係者・医療機器 団体関係者・行政関係者・企業が一堂に集まり開催されている会合です。今回、日本の患者団体からはJPAと全がん連が招聘されました。
会合では医薬品に関する共同セッションやワークショップなどさまざまなプログラムが進行していき、最終日の7月20日には「日本における倫理的連携のためのコンセンサス・フレームワーク」の調印式があり、患者団体を代表する立場の一人として森幸子代表理事が署名を行いました。
全体報告   資料(日本における倫理的連携のためのコンセンサス・フレームワーク)

新着情報新着情報

2018年8月2日
サイトを掲載しました。

新着情報日本における倫理的連携のためのコンセンサス・フレームワーク

T 患者さんを最優先する
私たちは患者さんを第一に考えます。

最適なケアをすべての人へ―患者さんとその介護者が最善の治療方法を選べるよう支援するために、患者さん、医療関係者、企業は互いにコラボレーションを図り、個人および組織の双方の立場から「パートナー」として働きかけて いきます。

パートナーシップ―医療へのアクセスと医療提供のさらなる向上を図るため、医療業界のすべてのパートナーは協働する権利と責任を有しています。パートナーシップの確立によって患者さんの利益拡大を目指します。
U 倫理的な研究と技術の革新を支持する
すべてのパートナーは、効果的かつ適切な治療法について新たな知識を生み出すための臨床研究および関連研究を促進します。

臨床研究―医療効果の向上を目指すため、ヒトを対象とするすべての研究は合法的かつ科学的な目的に基づいて実施しなければならないという原則を支持し、支援していきます。こうした研究は倫理に基づいて実施される必要があり、これには、当該研究の特性および目的について参加者に適切な情報提供を行うことも含まれます。

客観的な臨床結果―研究への対価の適切性を確保し、臨床結果が客観性を損なうことのないようにします。
V 中立性と倫理的な行動を保障する
 常に倫理に基づき、適切かつプロ意識の高い交流を保ちます。

贈与―不適切な影響をもたらし得るような方法・条件によって、企業が物品を提供・供与してはなりません。薬剤の処方、推奨、販売、または投与の見返りとして、金銭的利益またはそれに類するものを要求、提案、提供、受領してはなりません。

スポンサーシップ―医療関係者および患者団体を対象としたすべてのシンポジウム、学術会合、科学的または専門的な会合(以下、「イベント」)の目的および焦点は、科学的・教育的情報を提供することと位置づけ、これを支持していきます。こうしたイベントの主な目的は、知識を向上させることであり、その資料および内容はすべて公正かつ客観的なものである必要があります。また、すべてのイベントは適切な場所で開催されなければなりません。参加者に提供することが可能なのは、当該イベントの主目的に付随する飲食物として節度がありかつ妥当な範囲のものに限られます。

提携―パートナー間のビジネス協定および仕事上の関係により、業務に不適切な影響が生じてはなりません。また、職業上の誠実さや患者さんへの責任がおろそかにされてはなりません。ビジネス協定および取引関係は、職業上の誠実さを尊重し、透明性の高いものでなければなりません。
 W 透明性の確保と説明責任を推進する
 すべてのパートナーは、自身および協働活動における透明性と説明責任を果たすことを推進します。

業務に対する報酬―コンサルタント業務や臨床研究などに対する報酬支払の取り決めは合法的でかつ、業務や活動の開始前に書面による契約または合意が取り交わされるよう協働していきます。支払われる報酬は、当該業務・活動の内容として相応しい対価を上回るものであってはなりません。

臨床研究の透明性確保―薬剤やその他の製品、サービスを評価する研究においては、肯定的あるいは否定的結果であっても情報を開示しなければならないという前提を継続して支持していきます。患者対象の臨床研究および その関連結果については、患者さんのプライバシーを尊重し透明性を確保しなければなりません。
 実行、モニタリング、報告の仕組み、定期的な会議
すべてのパートナーは、倫理的な連携と交流のための自主規範や指針を策定し、それらを確実に実行することが求められます。倫理的な活動が推進され、組織と個人の双方の立場で説明責任を確実に果たせるよう、遵守状況の監査や違反を報告する制度を確立すべきです。この目的を果たすものとしては、協働について合意した文書の公表や第三者による評価機能 の設置といったものも含まれます。
また、すべてのパートナーが参加する定期的な会議の開催を提案します。


新着情報「日本における倫理的連携のためのコンセンサス・フレームワーク」の署名者

一般社団法人 日本難病・疾病団体協議会 代表理事 森 幸子
一般社団法人 全国がん患者団体連合会 理事長 天野 慎介
公益社団法人 日本看護協会 常任理事 川本 利恵子
日本製薬団体連合会 理事長 宮島 俊彦
一般社団法人 日本医療機器産業連合会 副会長 松本 謙一
 公益社団法人 日本医師会会長(世界医師会会長) 横倉 義武
 厚生労働省 医政局長 武田 俊彦

新着情報photos

署名を終えて拍手している様子左からJPA 森氏、全がん連 天野氏、看護協会 川本氏、日薬連 宮島氏、日本医療機器 松本氏、薬剤師会 山本氏、日本医師会 横倉氏、厚労省 武田氏左からJPA 森氏、全がん連 天野氏、看護協会 川本氏、日薬連 宮島氏、日本医療機器 松本氏、薬剤師会 山本氏、日本医師会 横倉氏、厚労省 武田氏

バナースペース