平成31年度難病対策概算要求について厚労省と懇談

JPAは、9月16日(日)の理事会において、厚生労働省健康局難病対策課から竹ノ内課長補佐、田中課長補佐にお越しいただき、平成31年度難病対策概算要求(概要)に関する説明を受けました。詳細は資料をご参照ください。

同課によると、難病対策に関する平成31年度の概算要求では特に目新しいものはないということでした。
難病対策全体では、1,227億円(H30年度予算1,140億円)と微増にとどまります。
指定難病の医療費助成は、1,091億円(H30年度予算1,020億円)で自然増程度の要求です。医療費の助成は、平成29年12月末で旧56疾病の経過措置が終了したことから平成30年度予算では140億円ほどが減額されましたが、平成31年度予算はそれを継承する形になることが概算要求からわかります。
  
新規事業では「地方分権改革を踏まえたマイナンバー情報連携体制整備に係る経費」で1,6億円を要求しています。指定難病の申請の際、マイナンバーを利用することにより添付書類の省略していくための事業ということで、2020年からは保険証の写しの添付が省略可能になり、その後も準備が整っていけば、課税証明書などいくつかの書類の添付が省略できるようになるということです。
 
既存の事業で比較的増額要求しているのは「難病の医療提供体制の推進」117億円(H30年度予算は104億円)と「難病対策の推進のための患者データ登録整備事業」6,9億円(H30年度予算1,8億円)です。特に都道府県における難病診療連携拠点病院を中心とした連携体制の整備・構築には重点がおかれています。
  
移行期医療では、この秋から都道府県の8ブロックで研修事業を行う予定であるという報告がありました。

概算要求について理事からは「もっと積極的な要求をしてもいいのではないか」「移行期医療をすすめてほしい」「安倍内閣の目玉が働き方改革だが難病の就労支援関係には日があたってないのではないか」「難病相談支援センターの相談員の悪いことから相談員の定着率が悪い。もっと予算額を増やして身分保障をしてほしい」など多くの質問や要望があり、活発な質疑応答が行われました。(藤原)

平成31年度難病対策概算要求について(3.6MB)   


2018年9月17日