2018年に、一般社団法人日本難病・疾病団体協議会(以下JPA)や全国がん患者団体連合会、厚生労働省、日本製薬工業協会など計8団体の間で調印され発足した、日本における倫理的連携のためのコンセンサス・フレームワーク(以下、東京CF)の活動が、2023 The Lighthouse Awardを受賞しました。
その受賞式が、2023年9月27~28日に、アメリカ合衆国ワシントンD.C.で開催されたAPEC Business Ethics for SMEs Forumにて行われ、JPAからは事務局長代理の大坪氏が出席しました。
東京CFは、日本国内の医療関係団体による倫理的な連携の枠組みで、患者に対して最適なケアを確実に届けるための倫理的連携を目的としてスタートし、下記の4つの原則を維持するため、それぞれが責任を持ちつつ、定期的に情報を共有するとともに、課題の解決に取り組んでいます。
4つの原則
- 患者さんを最優先とする
- 倫理的な研究と技術の革新を支持する
- 中立性と倫理的な行動を保証する
- 透明性の確保と説明責任を推進する
2018年に行われた調印式、上記の4つの原則の詳細は以下のウェブページにてご覧になれます。
https://nanbyo.jp/betusite/consensusframework/index.html
今回受賞した「The Lighthouse Award」は、アジア太平洋経済協力(APEC)地域における医療機器および医薬品・バイオ医薬品セクターを対象として、自らのエコノミー(国・地域) における倫理的なビジネス慣行を強化するとともに、他のAPECエコノミー(国・地域)のモデルとして機能したり、積極的な支援を提供したりするなど、倫理的なビジネス慣行を強化するための「明るく着実な光」として活躍した個人、組織、またはエコノミー(国・地域)を表彰するもので、2014年より実施されています。
受賞理由としては、早期に設立され、継続的に機能していること、多様な団体が参加していること、参加団体間のコミュニケーションが維持されていること、各参加団体が責任をもって課題に取り組む自立性があること、他国のコンセンサス・フレームワークと協業しようとする拡張性があることなどが挙げられています。
私たち患者・家族が待ち望む治療薬や治療法等の研究・開発をはじめとする医療の進歩は、私たちの力だけで進められるものではありません。JPAも東京CF参加団体として、それぞれのステイクホルダーとのコミュニケーションと連携を今後より一層深め、よりよい医療の実現に貢献していきます。
以上